OKAERI PROJECT — 2026
お金がない。コネもない。経験もない。
それでも、最初の場所は作れる。
PROJECT SUMMARY
OKAERI PROJECTは、全国で増え続ける空き家を、低コストで再生し、宿泊・長期滞在・地域滞在拠点として活用する事業です。
一般的な古民家再生事業では、高額な物件取得費やリフォーム費用が必要になり、開業前の時点で大きな固定費を抱えるケースが少なくありません。
OKAERIは逆に、現状渡し・固定資産税水準の低家賃・DIYによる段階的再生・地域人材の活用・複数収益源によって、「最初から低燃費で運営できる構造」を作ります。
目指しているのは、高級宿チェーンではありません。「お金がない普通の人でも、地域に関われる入口」を、日本中につくることです。
1. はじめに — ORIGIN
日本全国で、空き家が増え続けています。総務省統計では、空き家数は900万戸を超え、過去最多となりました。
地方では、誰も住まなくなった家、管理されなくなった古民家、相続されたまま放置されている建物が増えています。草が伸び、窓が割れ、少しずつ朽ちていく。
しかし、その家には本来、誰かの生活があり、家族の記憶があり、地域とのつながりがありました。
一方で、地方に関わりたい人も増えています。都会を離れて数日過ごしたい。地方で何か始めたい。自然の中で制作したい。いつか移住したい。地域と関わる暮らしを試したい。
そう考える人は増えているにもかかわらず、「最初の場所」がありません。物件取得にはお金が必要。改装費も必要。知識もコネも必要。結果として、多くの人が「やりたい」で止まってしまいます。
OKAERI PROJECTは、「維持できない空き家」と「挑戦する場所がない人」、この両者をつなぐプロジェクトです。
2. 空き家問題の本質 — THE PROBLEM
全国の空き家数(総務省・2023年)
過去最多。5年間で51万戸増加。
空き家率(過去最高)
住宅7軒に1軒が空き家の時代。
木造戸建ての解体費用相場
払えないから放置される。
本当の問題は、「売れない」「維持できない」「解体できない」という状態です。「残したい。でもどうにもできない」そんな空き家が全国に大量に存在しています。
地方に関わりたい人は増えているにもかかわらず、最初の場所がありません。「地方に関わりたい人」と「活用されない空き家」が、出会わないままになっています。
OKAERIは、この両者をつなぎます。
空き家オーナー × 挑戦したい人
3. OKAERIとは何か — CONCEPT
OKAERIは、単なる古民家宿事業ではありません。また、一般的な地方創生イベント事業とも異なります。
OKAERIが作りたいのは、「静かに人が集まり、関係が育っていく場所」です。
地方創生というと、大型イベント・マルシェ・フェス・観光集客などが注目されやすい一方で、準備負担や単発消費で終わるケースもあります。
OKAERIは逆です。大きなイベントではなく、「普段の空気」に価値を作ります。
縁側でコーヒーを飲む
少しずつ庭を直す
囲炉裏でご飯を食べる
数日だけ都会を離れる
DIYを一緒に行う
そんな、"静かな関わり方"を増やしたいと考えています。
4. 一般的な古民家事業との違い
| 項目 | 一般的な古民家事業 | OKAERI |
|---|---|---|
| 初期投資 | 高額 | 小規模 |
| 改装 | フルリノベーション | 段階改修 |
| 固定費 | 高い | 最小化 |
| 運営 | 事業者中心 | 地域分散型 |
| 収益 | 宿泊依存 | 複数収益 |
| 価値 | 完成空間 | 育つ過程 |
| リスク | 高稼働依存 | 低固定費構造 |
5. なぜOKAERIは撤退しにくいのか — BUSINESS STRUCTURE
一般的な宿の失敗構造
高額取得・フルリノベーション・借入負担・人件費・稼働率依存によって、開業前後に資金が尽きます。
OKAERIの考え方
重要なのは、最速で利益を出すことではなく、赤字でも撤退しにくい構造を作ることです。
一般的な宿
OKAERI
6. 物件取得戦略
| 条件 | 理由 |
|---|---|
| 現状渡し | 初期費用圧縮 |
| 低家賃 | 固定費最小化 |
| 長期契約(10〜15年) | 投資回収期間確保 |
| 許可付き物件優先 | 開業コスト削減 |
| 景観・地域性重視 | 滞在価値向上 |
また、物件選定では「古さ」よりも、滞在価値・景観・物語性・再生過程の発信力を重視します。
物件ごとの成長ステップ
現状渡しの物件をすぐに宿として貸すわけではありません。賃貸→DIY→宿泊という段階を踏むことで、リスクをゼロに近づけながら物件を育てます。「ボロボロのまま3万円取るの?」という疑問への答えがここにあります。
Phase 1 — リスクゼロ期間
まず「住む」ところから始める
現状渡しで物件を取得。物件の状態を把握しながら、最適な活用方法を判断します。宿泊業の許可が不要な賃貸活用も選択肢の一つです。
Phase 2 — ファン形成期間
DIY完了後に宿オープン
物件の状態・種類によって再生のアプローチは異なります。古民家であればDIYで宿へ、普通の空き家であれば賃貸活用など、物件に合わせた最適な方法で再生します。DIY完了後に宿としてオープンします。
Phase 3 — 収益最大化期間
DIY完了後に高単価へ転換
旅館業許可を取得し、一棟貸し宿泊をスタート。改修済みの物件とこれまでのファンがそのまま初期顧客層になる。
「現状渡しで借りた物件に、なぜ1泊3〜4万円払うの?」という疑問は当然です。答えは時間軸にあります。現状渡しで借りた時点では宿ではありません。フェーズ1・2で時間をかけて改修し、フェーズ3で初めて宿として開業します。DIYが完了した後の空間だからこそ高単価が取れる。現状渡しの低家賃と、完成後の高単価。この二つは矛盾しません。むしろ、この構造こそがOKAERIの最大の強みです。
万が一、宿としての許可が下りなかった場合や、需要が見込めなかった場合でも、「そのまま賃貸として貸し続ければいい」という選択肢が残ります。現状渡し・低家賃で借りた物件は、宿として成立しなくても賃貸物件として機能します。フルリノベーションに数千万を投じた宿とは根本的にリスクの次元が違う。最悪のシナリオでも、撤退コストがほぼゼロ。これがOKAERIの究極の強みです。
7. ハウスマスター制度
本部がすべてを管理するのではなく、地域ごとに小さな運営主体を作ります。
育てない。やりたい人が手を挙げる。それだけです。ノウハウは本部が持ちます。ハウスマスターに求めるのは現地にいること、それだけです。
本部の役割
予約管理・SNS運営・集客・トラブル判断・クレーム対応・ブランド管理・マニュアル整備。属人的運営にしないため、清掃マニュアル・緊急時対応・チェックインフロー・地域対応ルールを順次整備し、拠点展開可能な形へ標準化します。
運営の自走性について
「一人で運営できるのか」という疑問に対する答えは、「ハウスマスターが一人で全部やる必要はない」です。予約・集客・クレーム対応・SNSは本部が担います。ハウスマスターは現地にいて、清掃と確認だけできれば機能します。マニュアルで標準化することで、ハウスマスターが入れ替わっても品質が落ちない仕組みを作ります。特定の人に依存しない運営体制が、複数拠点展開を可能にします。
賃貸タイプのハウスマスター
宿の運営をしたい人ばかりではありません。「地方に住んでみたい」「移住を体験したい」という人向けに、OKAERIが借りた物件を安い賃料で転貸する形も用意しています。オーナーへは月1万円、入居者からは月2〜3万円。差額がOKAERIの収益になります。宿の供給が追いつかない地域でも物件に人が常駐でき、地域との関係も自然に生まれます。宿タイプと賃貸タイプ、物件と人の状況に合わせて選べます。
8. 収益モデル — REVENUE MODEL
1泊3〜4万円想定。1日1組限定。メイン収益。
開業直後〜ワーケーション・制作滞在・移住体験・クリエイター利用。閑散期対策として重要。
3ヶ月目〜企業協賛による備品提供・物品支援・資金協賛。単なる広告ではなく「地方再生への参加価値」を提供する。
開業前〜再生過程そのものを発信。目的は集客・認知形成・支援者形成・関係人口形成であり、SNS収益自体を主目的にはしません。
開業直後〜9. インバウンド依存を前提にしない理由
OKAERIは、インバウンド依存型モデルを前提にしません。為替・国際情勢・災害・感染症・観光政策によって需要変動が大きいためです。
OKAERIでは、国内長期滞在・企業合宿・制作利用・ワーケーション・関係人口を積み重ね、「通常時でも維持できる構造」を優先します。
もちろん、結果として海外利用者が増えることは歓迎します。しかし、「海外観光客が来なければ成立しない宿」にはしません。
OKAERIが優先する需要
通常時でも維持できる構造を、まず作る。
10. モデルケース
前提条件:築70年古民家・年間賃料9,600円(開業前)/月額1万円(開業後)・1泊3万円・DIY中心改修
| 初期投資 項目 | 金額 |
|---|---|
| 清掃・残置物撤去 | 20万円 |
| 水回り最低修繕 | 40万円 |
| 寝具・家具 | 30万円 |
| DIY資材 | 20万円 |
| 許可関連・保険 | 20万円 |
| 運転資金 | 50万円 |
| 合計 | 約180万円 |
月次想定(1年目・開業後)
※家賃1万円の超低固定費構造により、1年目から黒字化。初期投資180万円は1.5〜2年で回収可能。
3年目想定(安定期)
※ブランド浸透・リピーター定着後のポテンシャル。月30万円以上の利益でリターン原資を確保。
空き家リノベ民泊 ── 千葉・大阪近郊想定
インバウンドやビジネス需要を狙う、回転率重視のスマートな民泊。空港や都市部に近い立地を活かした「確実なキャッシュカウ(資金源)」。大掛かりなDIYは不要。
前提条件
月次収益(安定期・月15泊)
※吉野拠点と組み合わせることで収益の安定化・分散を図る。
完全現状渡し・DIYサブリース ── 全国展開
運営コスト・管理リスクを極限まで排除した、空き家問題の解決に特化した量産型モデル。「直して住む」を価値に変える、クリエイティブな賃貸プラットフォーム。清掃・修繕・残置物処理をすべて入居者の負担とすることで、初期投資ゼロを実現。
前提条件
月次収益(1棟あたり・入居中)
※固定資産税はオーナー負担。初期投資ゼロ・管理作業ゼロ。棟数を増やすほど収益が積み上がる量産型モデル。退去後は入居者DIYにより物件価値が向上。特定空き家化を防止し、オーナーの管理・修繕・清掃の手間をすべて解消する。
RISK ZERO
投資不要のため空室リスクが経営を圧迫しない
VALUE UP
入居者DIYにより退去時に物件価値が向上
SOCIAL IMPACT
オーナーの管理手間を全解消し特定空き家化を防止
11. リスク認識と対策
水回り故障
老朽化した配管・給湯設備の突発的な故障リスク。修繕積立で備える。
雨漏り
古民家特有の屋根・外壁からの雨漏り。段階改修で優先順位をつけて対応。
稼働率低下
閑散期・季節変動による収益減。複数収益源と閑散期プランで補完。
地域トラブル
近隣・地域との摩擦。ハウスマスターによる地道な関係構築で対応。
清掃品質差
ハウスマスターの入れ替わりによる品質ムラ。マニュアル化・チェックリストで標準化。
人材不足
ハウスマスター候補が見つからない場合。SNS・クラファンで常に候補者を育てる。
対策の基本方針
12. 資金調達方針 — FUNDING POLICY
OKAERIは、「大きな借金をして始める事業」ではありません。
現状渡し・低家賃・DIY・段階的改修を前提とすることで、自己資本が少なくても、小さく始められる構造を作ります。
重要なのは、「最速で拡大すること」ではなく、「撤退しにくい構造で、長く地域に残ること」です。
単なる資金調達ではなく、支援者形成・SNS拡散・初期ファン獲得・ハウスマスター候補発掘も目的としています。スポンサー企業に支援してもらうことでクラファンの成功確率を高めます。
スポンサー企業には「広告枠」ではなく、"地方再生への参加価値"を提供します。家具・工具・塗料・寝具・アウトドア用品・消耗品などを実際に施設で使用し、長期的露出につなげます。
融資ありきで成立するモデルではありません。ただし安全面確保・水回り修繕・運転資金など事業継続に必要な部分については、公的融資や制度活用も検討します。「借りられるだけ借りる」ではなく「返済可能な範囲で無理なく運営する」考え方です。
スポンサー企業への提供価値
形として残る露出
宿の名前・部屋の名前・備品への採用など。「○○が支援した宿」として永続的に残る。SNSより確実で長期的な露出。
全国展開への参加
奈良1拠点への出資が全国10拠点に広がる種まき。成功すれば全拠点で企業名・ブランドが使われ続ける。
社員向け割安貸出
協賛企業の社員に割安プランを提供。福利厚生として「古民家が使える」はユニーク。チーム合宿・ワーケーションの場として活用できる。
地方創生イメージ
空き家問題・地方活性化に取り組む事業への協賛は企業のCSR・ブランドイメージになる。クラファンリターンへの活用で新規顧客との接点にもなる。
初期資金の考え方
クラウドファンディング(共感形成・DIY費用)× スポンサー協賛(備品・資材支援)× DIY・人力活用(改装費圧縮)× 売上再投資(段階改修)× 必要時のみ公的融資(運転資金・安全設備)
13. 全国展開
奈良は奈良。新潟は新潟。長野は長野。地域ごとの個性を残します。統一するのは、「放置された場所を、人が挑戦できる場所へ変える」という思想と、最低限の運営品質です。
Phase 01 — 1年目
奈良拠点
1拠点
Phase 02 — 3年目
多拠点展開
3〜5拠点
Phase 03 — 5年目
全国展開
全国10拠点
奈良・吉野
静かな山間滞在
新潟・豪雪地域
雪にこもる制作滞在
長野
クリエイター合宿
瀬戸内
島の長期滞在
大きな資本がなくても。
有名でなくても。
少しずつ場所を直し、
少しずつ人が集まり、
静かに地域との関係を育てていく。
OKAERIは、そんな新しい地方との関わり方を、
日本中に増やしていきます。
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